いよいよ決着の時です。tl;dv vs Notta、最強のAI議事録ツールは?あなたのビジネスに最適なのはどちらなのでしょうか?
まず前提として、どちらのツールも録画・文字起こし・ノート作成・AIによる議事録サマリーなど、非常に充実した機能を備えた優秀なミーティング録画ツールです。この記事では、tldvとNotta両者の機能をひとつひとつ比較し、徹底解説します。さらに、各ツールのセキュリティ対策や上級機能についても深掘りしていきます。
2021年の調査によれば、ビジネスマンの80%が共同作業ツールを使ってコミュニケーションを取っています。この数値は、2019年と比べて40%以上の増加となっています。その背景には、テック業界の67%の社員がリモートワークを行っているという現状があります。どこにいてもチームとして効率的に連携する必要がある今、共同作業ツールの活用が進んでいるのは当然の流れといえるでしょう。こうした状況の中で注目されているのが、AI議事録ツールです。これまで手間のかかっていた会議の記録作業を自動化し、ワークフローを効率化するとともに、価値あるインサイトの抽出までサポートしてくれる存在となっています。
では、あなたのビジネスに最適なのはどちらなのか?その答えを見ていきましょう!
tl;dr(要約)
tl;dv | ノッタ | |
文字起こし | 19 | 21 🟢 |
録画機能 | 17 🟢 | 8 |
会話インテリジェンス機能 | 14 🟢 | 4 |
自動化・外部連携 | 10 🟢 | 4 |
ノート機能 | 10 🟢 | 6 |
セキュリティ | 19 🟢 | 9 |
コーチング機能 | 8 🟢 | 0 |
管理者機能 | 10 🟢 | 2 |
組織的な機能 | 12 🟢 | 8 |
サポート機能 | 4 🟢 | 2 |
収益インテリジェンス機能 | 0 | 0 |
その他 | 7 🟢 | 5 |
合計スコア | 130 🟢 | 69 |
tl;dvとNottaの機能比較では、スコア130対69でtl;dvが大きな差を離しています。tl;dvは、録画機能の優秀さ、会話インテリジェンスの高度さ、そしてセキュリティ対策の充実度で頭ひとつ抜けています。さらに、営業チーム向けのコーチング機能や方言対応、複数ミーティングのインサイト抽出といった特徴もあり、Nottaとの差別化が明確です。tl;dvは、特に中小企業の営業チーム(SMBセールスチーム)に適したAI議事録ツールです。
一方で、Nottaの特徴はグローバルなマーケティング用途に強みを持ち、多言語対応のローカライズ機能を持っていることです。50以上の言語に対応した自動翻訳付きの文字起こしや、無駄なフィラー語の自動削除、リアルタイムでの文字起こしなど、精度と利便性を重視しています。
AI活用という観点でも、Nottaは要約機能や、議事録をセクションごとに自動で整理できるテンプレートなどを提供しています。しかし、tl;dvはこうした「AI議事録ツールに求められる基本機能」を遥かに超える領域に踏み込んでいます。
tl;dvを使えば、誰でも自分の会議スキルを向上させることが可能です。話者分析により、話し方の改善ポイントを可視化できるだけでなく、人気のプレイブックやカスタムテンプレートと自分のパフォーマンスを比較・評価することもできます。さらには、反論対応の手法(オブジェクションハンドリング)を数値化して分析し、すべてプラットフォーム上で一元管理できるのです。


tl;dvとNottaを徹底比較:最適なAI議事録ツールを選ぶための12の評価基準
どうやって評価しているの?
- ある機能について、明確に優れている、または他のツールと同等の水準であれば「2ポイント」を付与します。
- 機能が搭載されているが優れているとは言えない場合は「1ポイント」を付与します。
- 機能が搭載されていない場合は「0ポイント」とします。
文字起こし機能
tl;dv (19) | ノッタ (21) | |
文字起こしの提供 | 🟢無制限(無料) | 🟠月120分まで(無料) |
リアルタイム文字起こし | 🔴 | 🟢 |
対応言語数 | 🟠 40以上 | 🟢 50+ |
方言対応 | 🟢 | 🔴 |
フィラー語の自動除去 | 今後対応予定🔴 | 🟢 |
話者認識 | 🟢 | 🟢 |
話者名の表示 | 🟢 | 🟢 |
動画/音声アップロードの書き起こし | 🟢 | 🟢 |
書き起こしのエクスポート | 🟢 | 🟢 |
書き起こしからのクリップ作成 | 🟢 | 🔴 |
カスタム用語登録 | 今後対応予定🔴 | 🟢 (日本語のみ) |
書き起こし全体の検索機能 | 🟢 | 🟢 |
書き起こしの編集 | 🟢 | 🟢 |


文字起こしの提供範囲
tl;dvでは、文字起こし機能が永久に無料で使え、ミーティング数の制限も一切ありません。どれだけ会議を録音・文字起こししても、回数や時間に制限はなく、完全に自由に使えます。一方、Nottaの無料プランでは、月に120分までしか文字起こしができません。無制限で使いたい場合は、ビジネスプランに加入する必要があります。
そのため、ツールをしっかり試してから本格導入したいと考えている人にとっては、Nottaの制限は少し窮屈に感じるかもしれません。
リアルタイム文字起こし
Nottaは、リアルタイムでの文字起こし機能を提供し、会議でのメモ取りや議事録作成に非常に便利です。会議中にその場で内容を確認できるため、即時性を重視するユーザーにとっては大きなメリットとなります。しかし、tl;dvではこのリアルタイム文字起こし機能は現時点で未対応です。そのため、「その場で文字起こしを確認したい」といったニーズを持つユーザーにとっては、tldvとNottaの明確な違いの一つとなっています。
カスタム用語登録機能が利用できます
Nottaでは、日本語に限ってカスタム用語の登録が可能です。ただし、英語やその他の言語では使用できないため、日本語以外のユーザーにはあまり有用とは言えません。
tl;dvにはこの機能はまだありませんが、近いうちに英語でのカスタム用語登録機能が追加される予定です。会議中にAIが専門用語を拾えるようにしたいユーザーにとっては朗報です。
方言対応
方言認識は、tl;dvがNottaと差別化される重要な機能です。多様な方言を使用するユーザーに対して文字起こしの精度を高め、異なるバックグラウンドを持つチームでも正確な議事録を得られるようサポートします。地域特有のアクセントのニュアンスもtl;dvは正確に捉えますが、Nottaには同様の機能がありません。これにより、Nottaは方言話者にとって、誤った文字起こし(とストレス)が生じる可能性があります。
フィラー語の自動除去
この分野ではNottaが優位で、リアルタイムの文字起こしからフィラー語を自動的に取り除いてくれます。これにより、会議終了直後でも読みやすく、すぐに共有できるクリアな文字起こしが得られます。
tl;dvはまだフィラー語の自動除去には対応していませんが、現在開発中です。すぐに整った議事録が必要なチームにとっては、Nottaが有力な選択肢と言えるでしょう。
録画機能
tl;dv (17) | ノッタ (8) | |
対応ビデオプラットフォーム | 🟠Zoom, MS Teams、Google Meet | 🟢Zoom, MS Teams,Google Meet, Webex |
ストレージ容量 | 🟢 無制限 | 🟠 |
ビデオ録画 | 🟢 無制限 | 無制限(ビジネスプラン以上) |
同時会議録画 | 🟢 無制限 | 🔴 |
録画データのダウンロード | 🟢 | 🟢 |
スライドのキャプチャ | 🟢 | 🔴 |
閲覧分析(アナリティクス) | 🟢 | 🔴 |
カレンダー連携 | 🟢 | 🟢 |
録画の編集機能 | 🔴 | 🔴 |
リール機能(短編集) | 🟢 | 🔴 |

対応ビデオプラットフォーム
NottaはGoogle Meet、Zoom、MS Teams、Webexの4つのビデオ会議プラットフォームに対応しています。一方、tl;dvは最初の3つのみで利用可能です。もしあなたの会議がすべてWebexで行われているなら、Nottaの方がベストな選択肢かもしれません。
ビデオ録画
tl;dvは「永久無料プラン」の中でビデオ録画に対応し、ビデオ会議を無制限に録画できます。これは、Nottaの録画機能とは大きく異なります。なぜなら、Nottaではビデオ録画はビジネスプラン以上でのみ利用可能だからです。録画した会議をあとで見返すことを重視するのであれば、両ツールとも対応していますが、購入前に試せるのはtl;dvだけです。
同時会議録画
tl;dvは、会議プラットフォームに関係なく無制限の同時会議録画に対応しています。これにより、複数の会議が同時に進行するような大規模組織や多忙なチームにとって理想的な選択肢となります。
この機能があることで、同時にいくつ会議があっても録画漏れが発生しません。
一方、Nottaは同時会議録画に対応していません。そのため、複数の会議を並行して録画したいユーザー(例:1人で複数会議に「録画参加」したい場合)にとっては、大きな制約となります。
リール機能(短編集)
tl;dvには、文字起こしや録画の一部を切り取ってリール(短い動画クリップ)として保存・共有できる機能があります。これにより、商談などの重要なポイントだけを短くまとめて、簡単にチームや顧客と共有することが可能になります。Nottaでも文字起こしや録画の共有はできますが、このような短尺リールを作成する機能はありません。
会話インサイト機能
tl;dv (14) | ノッタ (4) | |
単一会議でのAIインサイト | 🟢 | エンタープライズプランのベータ版 |
複数会議でのAIインサイト | 🟢 | 🔴 |
キーワードトラッキング | 🟢 | 🔴 |
感情分析 | 🔴EU AI法の規制により非対応 | 🔴 |
主要トピックの検出 | 🟢 | 🟢 |
話し方の分析(スピーチ分析) | 🟢 | 🔴 |
アクション項目の検出 | 無料 | Proプランで対応 |
質問の検出 | 🟢 | 🔴 |

単一会議でのAIインサイト
tl;dvは、すべてのプランにおいて個別の会議ごとのAIインサイトを提供し、ミーティングライブラリに保存されたあらゆる会議に対して、有益な分析とアクションにつながる洞察を得られます。
一方Nottaでは、「Customer AI Templates」と「プロンプト機能」がベータ版として提供され、ユーザーのニーズに合わせて会議ごとの要約を生成できる機能があります。AIに「この会議でどんなことが知りたいか」を尋ねれば、即座に回答が返ってくる設計です。ただし、この機能はエンタープライズプラン限定となっています。
チームとしてまだエンタープライズレベルの契約に踏み切れない場合でも、個別会議のAIインサイトを活用したいなら、tl;dvが最適な選択肢です。
複数会議でのAIインサイト
tl;dvは、複数の会議にまたがるAIインサイトを同時に提供できる点で、Nottaを大きく上回っています!これにより、組織はトレンドを追跡し、継続的に洞察を得て、包括的なデータ分析に基づいた意思決定が可能になります。
複数の会議で話し合われたトピックやアクション項目、重要な要点を一目でわかるレポートにまとめたいのであれば、tl;dvが最適な選択肢です。これは、会議を振り返りたい個人にとっても有用ですが、マネージャーにとっては特に大きな強みとなります。なぜなら、主要顧客とのやり取りをすべて一つのスムーズなレポートで把握できるからです。
この機能はNottaには存在せず、大きな可能性の欠落となっています。一連の会議から詳細な分析と洞察を得たいチームにとっては、tl;dvが頼るべき選択肢です。
話し方の分析(スピーチ分析)
tl;dvのスピーカーインサイト機能では、スピーチ分析によって会議の効果を可視化できます。特に営業チームにとっては、発話時間、1時間あたりの質問数、1分あたりの単語数、さらには1分あたりのフィラー語数まで追跡できるため、非常に有用です。つまり、会議をより深く振り返り、何がうまくいっていて、何を改善すべきかを明確にするためのデータが手に入ります。
Nottaにはスピーチ分析機能が搭載されておらず、会議の参加状況や効果を分析する力が制限されます。
アクション項目の検出
tl;dvとNottaの両方にアクション項目の検出機能があります。ただ、tl;dvはこれらのAI機能を無料で提供しているのに対し、NottaではProプラン以上のユーザーのみが基本的なAI要約機能を利用できます。
さらに注目すべきは、tl;dvのアクション項目検出の方がやや高度である点です。Nottaではテンプレートに基づいてセクションごとに(アクション項目を含む)シンプルなAI要約を生成するのに対し、tl;dvでは会話インテリジェンスのレベルがさらに一段上で、ユーザー自身がAIと対話しながら、必要な情報をピンポイントで引き出すことができます。
自動化と外部連携機能
tl;dv (10) | ノッタ (4) | |
CRM連携 | 🟢 | 🟠 (Salesforce のみ) |
メール連携 | 🟢 | 🟠(Outlookのみ) |
Zapier連携 | 🟢 | 🟢 |
会議後の要約メール送信 | 🟢 | 🔴 |
レポートのスケジュール配信 | 🟢 | 🔴 |


CRM連携
NottaはCRMと直接統合することができますが、Salesforce 。ノッタをZapierと統合し、そこから他のCRMと接続することもできますが、直接の統合という点では、かなり手薄です。また、Salesforce と Zapier の統合にはビジネスプランが必要です。
一方、tl;dvは5,000以上の業務アプリと連携可能で、その中には数十種類のCRMも含まれています。SalesforceやHubspot、Pipedrive、CRMGrowなど幅広く対応し、連携の手間もかかりません。チーム全体のCRMシステムを、連携の都合だけで変えたくはないですよね。Nottaの場合、Salesforce以外を使っていると変更を迫られる可能性がありますが、tl;dvならその必要はまったくありません。
メール連携
tl;dvはメールとの連携が無料で利用可能です。会議後、録画や文字起こしが自動でメールに送信されるため、たとえ自分が物理的に参加していない会議でも、内容を即座に確認できます。これにより、ワークフローが効率化され、何も考えずに議事録の共有を自動化できます。
Nottaにもメール連携機能はありますが、対応しているのはMicrosoft Outlookのみです。他のメールアカウントから録画を送ることも可能ですが、それは手動での操作が必要です。
もしチーム全体で、AIによる会議の要約を自動で各メンバーのメールボックスに届けたいと考えているなら、それに対応しているのはtl;dvだけです。Nottaにはその機能はありません。
レポートのスケジュール配信
tl;dvのマルチミーティング・インテリジェンス機能を使えば、複数の会議にまたがる任意のトピックについて、レポートを自動でスケジュール配信できます。配信日や頻度を設定するだけで、AIが生成した要約・インサイト・分析・タイムスタンプ付きノートが、定期的にあなたのメールボックスへ届きます。
Nottaにはこの機能がなく、自動化機能の面で大きく後れを取っています。
ノート作成機能
tl;dv (10) | ノッタ (6) | |
AIによるノート生成 | 🟢 | 🟢 |
会議中の手動ノート入力 | 🟢(アプリが必要) | 🟢(アプリが必要) |
ノート内でのメンション機能 | 🟢 | 🔴 |
タスクの割り当て | 🔴 | 🔴 |
AIタグ/ブックマーク機能 | 🟢 | 🟢 |
コメント機能 | 🟢 | 🔴 |

会議中の手動ノート作成
Nottaとtl;dvの両方で、会議中に手動でノートを作れます。ここでNottaがやや有利なのは、リアルタイム文字起こしに対応している点です。これにより、文字起こしに直接メモを残せます。
ただし、無料プランを使っている場合、Nottaではビデオ録画ができないため、会議中のメモは映像と連動しません。その点、録画付きでノートが残せるtl;dvの方が、情報の価値が高くなります。
ノート内でのメンション機能
tl;dvでは、ノート内で同僚をタグ付け(メンション)でき、相手にはメールやSlackで通知が届きます。そこから、ワンクリックで該当するタイムスタンプ付きの会議部分にジャンプできるため、大幅な時間短縮が可能です。ミーティングが多くて忙しいチームでも、情報の取りこぼしを防ぐのに非常に役立ちます。
Nottaでは個人をタグ付けできないため、文字起こし全体を手動で共有し、どこを見ればいいかを伝える必要があります。一見すると手間には感じないかもしれませんが、自動化の便利さを一度体験すると、もう元には戻れなくなるでしょう。
コメント機能
tl;dvでは、ノートや文字起こしにコメントを追加できたり、会議の内容についてチーム内でその場で補足や確認ができたりするため、コラボレーション性が高まります。チームメンバー同士が会議の結果をプラットフォーム内で明確にし合えるのは、大きな利点です。
Nottaにはコメント機能がないため、会議内容についての意見交換を別のコミュニケーションツールで行う必要があります。レビューやすり合わせを日常的に行うチームにとっては、やや使いづらさを感じるかもしれません。
セキュリティ対策
tl;dv (19) | ノッタ (9) | |
データ保持期間 | 🟠無料プランは6か月、有料プランは無制限 | 🟢永久保存 |
SOC2準拠 | 🔴 (認証取得中) | 🟢 |
SAMLベースのSSO(シングルサインオン) | 🟢エンタープライズのみ | 🟢エンタープライズのみ |
GDPR準拠 | 🟢 | 🟢 |
EU AI法準拠 | 🟢 | 🔴情報非開示 |
データをAI学習に利用 | 🟢 利用しない(データはプライベートに保持) | 🟠(エンタープライズのみ) |
プライベート・ストレージ | 🟢エンタープライズのみ | 🔴情報非開示 |
機密データの匿名化処理(LLM送信時) | 🟢 | 🔴情報非開示 |
会議データの分割・ランダム化処理 | 🟢 | 🔴情報非開示 |
LLM提供元とのBAA(機密保持契約) | 🟢 | 🔴情報非開示 |
ベンダーとのゼロデイデータ保持ポリシー | 🟢 | 🔴情報非開示 |
データ保持期間
tl;dvは明確なデータ保持ポリシーを設け、無料プランでは6ヵ月間の保持、有料プランでは無制限となっています。
Nottaには明確なデータ保持に関するガイドラインがありません。しかし、最近のカスタマーサポート対応によると、無料プランでもデータは永久に保持されるとの回答があったようです。
データ保持ポリシーは、機密情報を扱う組織にとって非常に重要なポイント。具体的な保持期間の要件がある場合は、Nottaに直接確認を取ることをおすすめします。
SOC2準拠
tl;dvは現在、SOC2準拠に向けたプロセスを進めていて、高水準なセキュリティとデータ保護への取り組み姿勢を示しています。これに対して、NottaはすでにSOC2準拠を達成しています。
この認証により、Nottaのユーザーは厳格なセキュリティ基準と運用プロトコルが守られているという安心感を持ち、信頼性と安全性がさらに高まります。
SAMLベースのSSO(シングルサインオン)
SAMLベースのシングルサインオン(SSO)は、tl;dvとNottaの両方でエンタープライズプラン限定で利用可能。大規模な組織にとって、安全かつスムーズなアクセス管理を実現するための重要な機能です。
EU AI法への準拠
tl;dvはヨーロッパに本社とサーバーを置く企業であり、EU AI法に準拠しています。これは、倫理的なAI活用と規制順守に真摯に取り組んでいる姿勢を示しています。一方で、NottaがEU AI法に準拠しているかどうかは明らかにされておらず、EU圏内で活動している、またはEUの規制に関心があるユーザーにとっては検討すべき要素となるかもしれません。
プライベートストレージ
プライベートストレージは、データ主権やセキュリティを重視する企業にとって非常に重要な機能。tl;dvでは、すべてのエンタープライズユーザーにこの機能が提供されています。一方、Nottaはこの機能について特に発表や案内を行っておらず、そもそもプライベートストレージが存在するのかも不明です。この点は、特定の保存要件を持つ大規模組織の導入判断に影響を与える可能性があります。
機密データの匿名化処理(LLM送信時)
tl;dvは、大規模言語モデル(LLM)にデータを送信する前に、機密情報を匿名化処理する仕組みを採用し、プライバシーとデータ保護の強化に繋がっています。
ただし、NottaはLLMに送信する機密データの匿名化に関するプロセスを開示しておらず、データの取り扱いに関する透明性がやや不十分です。
会議データの分割・ランダム化処理
tl;dvでは、大規模言語モデル(LLM)に処理させるデータから会話全体が再構築されるリスクを避けるために、会議データの分割とランダム化処理を実施しています。これは、プライバシーを重視する組織にとって非常に重要な機能です。
それに比べ、Nottaはこの点について明確な情報を公表しておらず、会議データの分割やランダム化を行っているかどうか不明な状態です。そのため、プライベートな情報を扱う際には慎重な検討が必要です。
LLM提供元とのBAA(機密保持契約)
tl;dvは、大規模言語モデル(LLM)の提供元とBAA(Business Associate Agreement/機密保持契約)を締結し、データの取り扱いや処理が法的・規制上の基準に準拠していることを保証しています。
一方、NottaはLLM提供元とのBAAに関する情報を開示しておらず、正式なデータ保護や準拠体制に関する証明が必要な組織にとっては、選定に大きな影響を与える要素となり得ます。
ベンダーとのゼロデイ・データ保持ポリシー
tl;dvは、ゼロデイ(0-day)ポリシーに基づく明確なデータ保持ガイドラインを設け、データが目的を果たした時点で即座に削除または匿名化されます。これは、データの露出を最小限に抑えるというtl;dvの姿勢を強く示すものです。
しかし、Nottaにはこのようなポリシーに関する開示がなく、厳格なデータガバナンスを求めるユーザーにとっては、潜在的なリスクとなる可能性があります。
コーチング支援機能
tl;dv (8) | ノッタ (0) | |
プレイブックのスコアカード | 🟢 | 🔴 |
カスタムプレイブック | 🟢 | 🔴 |
テンプレートプレイブック | 🟢 | 🔴 |
異議対応(オブジェクションハンドリング) | 🟢 | 🔴 |
コーチング機能を重視するなら、tl;dvが最適です。この分野でtl;dvは抜きん出ていて、Nottaには存在しない包括的で進化し続けるコーチング機能を提供しています。その内容は以下の通りです。
- プレイブックのスコアカード:これらのスコアカードは、会議中の個人またはチームのパフォーマンスを記録・評価し、改善のためのインサイトを提供します。ユーザーは特定の会議グループに対してスコアカードを作成でき、複数の会議にまたがってパフォーマンスをモニタリング・分析することが可能です。
- カスタムプレイブック:ユーザー自身は、効果的な会議運営のためのガイドラインやベストプラクティスを自由に設計できます。これらのカスタムプレイブックを使って、任意の会議(または複数の会議)における進行を指導・評価でき、戦略の一貫性と実行力を高められます。
- テンプレートプレイブックテンプレートプレイブック:すぐに使えるプレイブックテンプレートが多数用意されているので、チームは自分たちのコーチング戦略に合わせて自由にカスタマイズできます。
- プロダクト関連(リサーチインタビュー、ユーザーテスト)
- プロジェクト関連(スプリント計画、スタンドアップミーティング、ブレインストーミング、キックオフ)
- 人事関連(採用面接、退職面談、入社面談)
- カスタマーサクセス関連(振り返りミーティング、ビジネスレビュー、オンボーディングミーティング、定期チェックイン、フィードバックコール)
- 営業関連(デモコール、MEDDIC、SPICED、BANT、ディスカバリーコール、GPCT、CHAMP、ANUM、BEBEDC、SPIN)
- マネジメント関連(パフォーマンス改善プラン、1on1ミーティング、退職1on1、パフォーマンスレビュー)
異議対応(オブジェクションハンドリング):この機能は「営業チームやカスタマーサクセスチームが見込み顧客からの異議にどう対応しているか」を評価するための詳細なパフォーマンス分析を提供します。スコアカードには、オブジェクション対応における強みと改善点が明確に示され、チームはその内容をもとにスキルを磨き、対応力をプラットフォーム内で継続的に改善へ向かっていけます。
管理者向け機能
tl;dv (8) | ノッタ (2) | |
チームメンバーのカレンダー上の全会議を自動録画設定 | 🟢 | 🔴 |
チームメンバーが録画した会議を自動共有する設定 | 🟢 | 🔴 |
録画データの削除防止 | 🟢 | 🔴 |
すべての録画に対する管理者権限 | 🟢 | 🟢 |


チームメンバーのカレンダー上の全会議を自動録画設定
tl;dvでは、管理者がチームメンバーのカレンダーに登録されているすべての会議を自動的に録画するよう設定できます。これにより、会議での議論や意思決定を漏れなく記録でき、それらをレポートにまとめることも可能です。
この機能は、情報共有や説明責任を重視するチームにとって不可欠。しかし、Nottaでは管理者がこの設定をできず、ユーザー自身が手動で録画を開始しなくてはいけません。会議の録画漏れを防ぎたいマネージャーにとっては、大きな課題となるでしょう。
チームメンバーが録画した会議を自動共有する設定
tl;dvでは、管理者がチームメンバーによって録画された会議を自動で共有できる機能も備わっています。これにより、会議の配信プロセスを極限まで効率化し、組織全体のコラボレーションを促進します。
会議を自動共有することで、関係者は即座に録画へアクセスできるようになり、情報の受け渡しにかかる時間や手間を大幅に削減できます。一方、Nottaにはこの機能がなく、チームの生産性を最大限に引き出すうえでの障壁となる可能性があります。
録画データの削除防止
一見地味な機能に思えるかもしれませんが、管理者が録画の削除を防止できる仕組みは、営業チームにとって大きな安心材料となります。tl;dvでは管理者にこの権限が付与されていますが、Nottaでは対応していません。
この機能がない場合、仮に問題のある営業通話があったとしても、該当する営業担当者が「オーナー」として動画を削除してしまえば、マネージャーが確認する前に証拠が失われるリスクがあります。しかし、削除を制御できる管理者権限があれば、何を残し、何を削除するかの最終判断を管理者(営業マネージャー)が行えるのです。
組織全体での活用機能
tl;dv (12) | ノッタ (8) | |
チームワークスペース | 🟢 (すべてのプランで利用可) | 🟠(ビジネスプラン以上) |
会議ライブラリ | 🟢 | 🟢 |
スマートフィルター | 🟢 | 🔴 |
グローバル検索機能 | 🟢 (会議・ノートなど全体を検索可能) | 🟠(会議のみ) |
会議内検索 | 🟢 | 🟢 |
フォルダー機能 | 🟢 | 🟢 |


チームワークスペース
tl;dvでは、すべてのプランでチームワークスペースが利用可能。これにより、チームは専用のスペース内でスムーズにコラボレーションし、コンテンツを簡単に共有できます。
一方、Nottaではビジネスプラン以上でなければチームワークスペースを利用できません。他のプランでコラボレーションを求めるチームにとっては、この制限が不便に感じられることもあります。
スマートフィルター
tl;dvには、会議の条件を効率よく絞り込める「スマートフィルター」機能が備わっていて、プラットフォーム全体の整理がしやすくなっています。この機能により、あなたやチームが会議情報を常に把握・管理しやすくなります。
しかし、Nottaにはスマートフィルターがなく、情報の整理や検索がしにくくなるため、組織的な活用の面で劣る部分があります。
グローバル検索機能
どちらのプラットフォームでも会議ライブラリ全体を検索できます。しかし、tl;dvではファイル名だけでなく、文字起こし内の特定の単語やフレーズ、参加者名、ノートの内容まで検索可能。情報へのアクセスが非常に柔軟で、整理・活用がしやすくなっています。
ただし、Nottaのグローバル検索は録画ファイル名の検索にほぼ限定されており、それ以上の深い検索はできません。業務プロセスを効率化したいユーザーにとっては、この制限が大きな足かせとなる可能性があります。
サポート機能
tl;dv (4) | ノッタ (2) | |
無料プランでのサポート | 🟢 チャット&メール対応 | 無料プランではメール対応のみ |
優先サポート対応 | 🟢Proプランで利用可能 | エンタープライズプランでのみ利用可能 |
無料プランでのサポート
tl;dvでは、無料プランでもオンラインチャットとメールの両方で手厚いサポートが受けられます。これにより、ユーザーは自分に合った方法で迅速に問題解決のための支援を受けることができ、サブスクリプションの有無にかかわらず安心して利用できます。
一方、Nottaも無料サポートを提供していますが、対応はメールのみ。そのため、tl;dvのチャットによる即時対応と比べると、返信までに時間がかかる可能性があります。
優先サポート対応
tl;dvでは、Proプランから優先サポートが利用可能になっており、より迅速かつ丁寧なカスタマーサポートを受けることができます。
Nottaにも優先サポートはありますが、エンタープライズプランの利用者のみが対象。それ以外のプランではメール対応のみとなるため、特に週末や混雑時には返信までに時間がかかり、ストレスを感じる場面もあるかもしれません。
収益インサイト機能
tl;dv (0) | ノッタ (0) | |
収益予測 | 🔴 | 🔴 |
案件実行 | 🔴 | 🔴 |
tl;dvもNottaも、収益予測や案件実行といったRevenue Intelligence(収益インテリジェンス)に関連する機能は提供していません。
このような高度な営業特化ツールを求めるユーザーは、別途専用のツールを導入する必要があります。
しかし、そこで問題になるのがコスト。収益インテリジェンスツールの多くは、1ユーザーあたり1,000ドル以上の価格帯が一般的で、追加機能によってはさらに費用が膨らむこともあります。
一方、営業スキルの向上を目指すのであれば、tl;dvが提供する質の高い革新的なコーチング機能で十分対応可能。コストを抑えながら成果を上げたいチームには、非常に現実的な選択肢となるでしょう。
どんなユーザーにおすすめか(Who is it For?)
tl;dv (7) | ノッタ (5) | |
G2評価 | 🟢 4.8 | 🔴 4.6 |
初期設定のしやすさ | 🟢 無料プランが充実&UIが直感的 | 🟠 設定は簡単だが、無料プランに制限あり |
プラットフォームのローカライズ対応 | 🟠 (7言語に対応) | 🟢 (19言語に対応) |
主な利用対象 | 🟢中小企業の営業チーム(SMB) | 🟢グローバルなマーケティングチーム |
tl;dvとNottaは、似たようなユーザー層を対象にしていますが、Nottaはグローバルマーケティングにやや重点を置いているのに対し、tl;dvは中小企業の営業チーム(SMB)により適しています。
日本企業であるNottaは、19言語に対応したローカライズプラットフォームを提供し、日本語でのカスタム用語登録が可能で、書き起こしを50以上の言語に翻訳できます。要するに、言語対応はNottaの得意分野です。そのため、世界中に拠点を持つような多国籍企業にとっては、言語面で優れたNottaの方が好まれる可能性があります。
英語以外の言語を使う企業も、この理由からNottaを選ぶかもしれませんが、tl;dvも7言語に対応したローカライズプラットフォームとして利用できます。
両プラットフォームともセットアップが簡単で、ほんの数分で初めての会議録画を開始できます。ただし、Nottaの無料プランは組織利用という観点ではやや制限があります。一方、tl;dvは無制限の録画と文字起こし、さらに複数のAI機能を提供し、市場でもトップクラスの無料で優秀なツールと言えます。
最後に、tl;dvのユーザー評価スコアはNottaより0.2ポイント高く、プラットフォームとしての満足度の高さを示しています。もっとも、Nottaの4.6という評価も十分に優れた水準です。
総評:tl;dv vs Notta – どちらが最適か?
tl;dv | ノッタ | |
文字起こし | 19 | 21 🟢 |
録画機能 | 17 🟢 | 8 |
会話インテリジェンス機能 | 14 🟢 | 4 |
自動化・外部連携 | 10 🟢 | 4 |
ノート機能 | 10 🟢 | 6 |
セキュリティ | 19 🟢 | 9 |
コーチング機能 | 8 🟢 | 0 |
管理者機能 | 10 🟢 | 2 |
組織的な機能 | 12 🟢 | 8 |
サポート機能 | 4 🟢 | 2 |
収益インテリジェンス機能 | 0 | 0 |
その他 | 7 🟢 | 5 |
合計スコア | 130 🟢 | 69 |
tl;dvとNotta、どちらが最適な選択かというと、tl;dvです。その理由は明確で、高度な会話インテリジェンス機能、革新的な営業コーチング、そして複数の会議を横断してインサイトを得られる最先端のレポート機能など、あらゆる面で他を圧倒しているからです。さらに、業界トップクラスの無料プランと、豊富な外部連携機能も備え、長期的に見ても頼れるツールです。
とはいえ、Nottaも優秀です。文字起こし分野ではtl;dvを上回ります。しかも、対応言語数の多さ、リアルタイム文字起こし、日本語でのカスタム用語登録機能など、特に言語面で強みを発揮しています。
特に多国籍チームやアジア言語への対応が必要な組織にとって、Nottaは非常に魅力的。tl;dvが7言語に対応しているのに対し、Nottaは19言語対応で、アジア言語もより多くカバーしています。
とはいえ、AIを活用した会議インサイトの可視化や、複数の会議から得た知見を学びに変える力においては、やはりtl;dvが一歩リードしています。
チームの継続的な成長・改善を重視するなら、tl;dvは欠かせないツールといえるでしょう。
tl;dvとNotta、どちらを選ぶべきかを検討する際は、自社のニーズやチームにとって何が重要なのかを見極めることが大切。AIの力を活用し、チームのレベルを引き上げることがどれほど重要かを考えながら、ビジネスに最適な選択をしてください。